命を繋ぐお盆|ご先祖様への笑顔の配膳と、巡りゆく感謝

みなさま、こんにちは。阿曽隈で御師をしております、壽(ことぶき)です。

本日より、いよいよお盆を迎えました 。

ご先祖様の御霊(みたま)をお迎えし、日頃の感謝をお伝えする大切な節目の日々。みなさまはどのような想いで今日という日をお過ごしでしょうか。

古宮・若宮の歴史を支えてきたご先祖様をお迎えして

我が家では本日、お寺へご先祖様をお迎えに行ってまいりました。

私の妻の実家(本家)は、香春の地に深き歴史を持つ「古宮神社」そして「若宮神社」の大切な御祭帳を代々守り、受け継いできた家柄です。いま私たちがこうして阿曽隈の地で神聖な風を感じながら暮らせているのも、幾代にもわたりこの土地と神社を守り、祈りを繋いできてくださったご先祖様方のおかげに他なりません。

そんな敬意と感謝を胸に、妻とともに心を込めてお迎えの儀を執り行いました。

膳に添えられた、妻の笑顔と大根キムチ

お迎えしたご先祖様をおもてなしするため、妻はお供えのご飯づくりに腕を振るってくれました。

炊きたての真っ白な白米に、温かなお吸い物、じっくり味の染み込んだ煮物…… 。心を込めて丁寧に作られたお料理が膳に並べられていきます。

しかし、配膳の途中で妻がふと立ち止まりました。 「あ、お漬物が足りないわ」

伝統的な和のお膳には、お漬物が欠かせません。ですが、あいにく手元にあったのは大根キムチ(カクテキ)でした。

少し思案したあと、妻は「これで喜んでくださるかしら」とチャーミングな笑顔を浮かべながら、その大根キムチをちょこんと丁寧にお膳に添えました。

「ご先祖様、ちょっと辛くないかな……?」

膳に載った鮮やかなキムチを眺めながら、私は思わず心がほっと温かくなり、思わず笑みがこぼれてしまいました。

堅苦しい形式も大切かもしれませんが、一番のお供えは「喜んでほしい」という妻の優しい真心と、その明るい笑顔。きっと天国のご先祖様方も「おや、珍しいごちそうだね」「現代の味付けもなかなか美味しいよ」と、顔を見合わせて微笑んでくださっているに違いありません。

命をもらい、命を繋ぐ——感謝と愛を伝える日に

私たちは誰一人として、自分だけの力で生きているわけではありません。

幾千・幾万というご先祖様たちが命を繋ぎ、愛を注いでくださったからこそ、いまの私たちがここに存在しています。

命をもらい、また次の世代へと命を繋いでいく。

お盆とは、単なる年中行事ではなく、「生きている私たちが、目に見えない深い愛と繋がっていること」を再確認し、素直な感謝と愛を伝えるための愛おしい時間なのだと感じます。

今日という日に生かされている喜びを噛み締めながら、ご先祖様が残してくださったこの気高き土地で、一歩一歩を大切に歩んでまいりたいと思います。

一日一生。 > 今日の日の出会いと、脈々と受け継がれてきた命のバトンに深い感謝を込めて。みなさまもどうぞ、温かで愛に満ちた素晴らしいお盆をお過ごしください。

阿曽隈 御師・壽(ことぶき)

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